自分の物語を確認してみよう
前回では、ボクが子どもの頃に感じていた怒りについて少し触れてみました。
その怒りが生まれた原因は、親とのかかわりが少なく、ほしかった愛情が不足していたため生まれ、その怒りを親が受け止め、子どもだったボクを子どもとして扱ってくれなかったことで過食をし、親と話し合いを深めることで和解し、わかり合うという関係性にまで至れなかったことで、大人になったボクは幼い子どもの心をもったまま体だけ成長し、いつも不満や自己否定や自己嫌悪から抜け出せませんでした。
このように、自分を客観的にみることが、長期的に生きづらさを解消していくためには必要で、自分が自分の気持ちを受け止め、自分が自分の気持ちをわかることが、一度しかない人生を満喫し充実した時間にしていくには必要です。
あなたの物語は、どんな時間でしたか?
個人差があれど、覚えている子どもの頃の記憶で、今でも納得していない気持ちはないですか?
その納得していない気持ちは、一番は親に受け止めてもらい、そんな思いにさせてしまったことを、謝ってもらいたいのではないでしょうか?でも正直、リアルに謝ってもらったところで、今さら傷ついた気持ちがどうこうなるわけではないと、ほとんどの人が思うかもしれません。
そうですね、実際には今の親が自分に謝ってくれたとしても、当時、過去には戻れないので、あのときの気持ちがなくなりはしないでしょう。でも、たぶん、本当の本当は、謝ってもらいたいということよりも、ちゃんとことばで説明してほしいというのが本音ではないでしょうか。なぜ、あのとき自分をないがしろにしたのか、と。
そういった説明がなく、うやむやにされたり、嘘をつかれたり、意味のわからない辻褄の合わない説明をされたりしたのだとしたら、たとえ親であっても許せない気持ちになっても不思議ではないと思います。
自分は当時子どもで、人間関係や状況、社会通念や大人の事情などわかるはずもなく、そういった諸事情があるのだとしても、親にとって一番大切なはずの存在である自分という子どもを、なぜ第一優先にしなかったのか、なにがそうさせたのかを教えてもらうことで、今、大人になった自分の内側がこじれていて、そのこじれを直すヒントになるのではないかと期待というか、一つの変われる可能性みたいなものを、希望として感じている人が多いのかなって思います。
人の悩みは様々で、一つとして同じ体験はないわけで、自分が今でも感じている納得していない気持ちや、わかってもらいたいと願うのは自然です。だから、その思いや願いにフタをせず、まずは自分が自分の気持ちを知るために、物語を語ってみましょう。
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