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「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか

「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか


 

日本における最新の脳科学を通じた精神疾患の研究が知れる一冊です。


人の脳を生きている状態で開いて調べられないなか、それでも様々なアプローチで原因究明したり改善しようとしたりと、各研究者の方々の思いも知れるのではないでしょうか。


困っている患者さんの不安は、自分が一体これからどうなってしまうのだろう?という計り知れない不安や、自分で自分のことがコントロールできなくなる恐怖があると思います。


それは、安心して社会生活を送る上で最大の悩みになりますし、できるだけストレスが生じないようなコミュニケーションを取りたい気持ちがあっても、なかなか難しくさせるのではないでしょうか。


健常者(定型)の言う「普通」が彼らにとっては高いハードルになりえますし、理解できない通行手形にもなり得るようにも思います。人間関係がうまくいかないと、生きる気力が失われていって、極端な考え方も相まってますます人生がつらい方向へ進んでしまう可能性があるんじゃないでしょうか。


ASDADHD、双極性障害やうつ、、脳科学からみたそれぞれの病を考えることによって、当事者も支援する人も理解が深まれば、より生きづらさが楽になっていけばいいなって思います。


個人的には発達障害のコミュニケーションの難しさや、双極性障害の行動パターン、うつの元気のなさには、主に脳に原因があって決して性格のせいじゃないってことを知ってもらいたいなって思います。この一冊が理解の一助になることを願って。


 

 

「心の病」の脳科学 なぜ生じるのか、どうすれば治るのか

林(高木)朗子 加藤忠史 編/2023年刊/講談社ブルーバックス/286ページ/1,100+